掃除と読書

今、ウチは無茶苦茶散らかってます。整理整頓は去年からの懸案で、とにかくinu-kunが本とCDを買いすぎるので押入れが空かなくなって、私の服まで整頓できなくなってしまったのですよ。服を洗っても置く場所がないので畳の上に置いて置くとinu-kunとビーが蹴散らしてしまうので洗濯しても意味がなく、いま洗濯物が山になってます。

まず、inu-kunのいらなさそうなミステリとカセットテープをダンボールに詰め、散らかっている小さなゴミ屑を拾い、訳のわからない郵便物を分別し、これまた訳のわからないものが入った3段の小さな収納棚を整理して、天井や壁に付いた煤を掃除機で吸って、一日が潰れました。

いっそ引越しでもしたらすっきりするのになあ…と思いながら、でもビーがあの世へいくまではこの家に棲み続けようと思っているので(昔飼っていたプーは引越しのノイローゼで不慮の事故に合い、2歳であの世へいきました。ものすごく賢い猫で、やはり繊細だったから余計に負担が掛かったのでしょう)この家をなんとかしなければならないのです。

昔、SYくんと一緒に住んでいたのは8畳一間の下宿でした。彼は異常に散らかし魔だったうえ、ふたりとも荷物持ちだったのでわたしは寝込みそうになるほど頭を使って全てをその一部屋に納めました。そのときはまだバブルの頃だったのでわたしもアルバイトでそこそこお金を貰っていましたから収納用品を買う余裕もあったのです。また、わたしも元気でしたから、掃除洗濯家事とパーフェクトにこなしていました。

まあ、いまは病人なんでぼちぼちとやっていくしかないでしょうね。

数日前「inu-kunのものが多すぎて私の本が置けないよ」といったところ、「君の本なんてないじゃん」と言われてしまい、心の中では「あんたの本がスペース取ってて買えへんのじゃ!」と思ったけれど、じゃあわたしの本も増やしましょうと新宿の紀伊国屋で本を三冊買いました。高橋源一郎2冊、町田康1冊。読みやすくて一晩で読んでしまいました。というか頭が働いてないので深読みできないのです。まあそれなりに楽しかったけど。巷で話題になっている吉田修一ですけど、「ランドマーク」数頁読んで嫌になりました。書き出しが面白くないのはサービス精神がないからだし、文体や興味の視点が嫌いだ…と思いました。ああ、こんなんだから純文学って暗いって思われるんだわ。いやんなっちゃうなあ。まだ阿部和重のほうがいいや。「男の子小説」だけど、ちょっとは気が利いてるわよ。